・婚約指輪には、本物のダイヤモンドを選びたい
・ふたりだけのダイヤモンドを探している
ファッションジュエリーの指輪とは異なり、何度も買い替えるものでないからこそ、婚約指輪・結婚指輪の本質を理解し、本物の婚約指輪・結婚指輪を選びたいと願うものです。
一生身に着ける婚約指輪・結婚指輪だが、初めて触れる婚約指輪・結婚指輪をどのように選べばいいかの基礎知識を持っていないで、初めて行ったお店のスタッフからだけの話で婚約指輪・結婚指輪を決めてしまっていいのでしょうか。
基礎知識をつけてからお店に行くことで、初めてのお店でも納得した指輪選びができるようになります。
購入後、後悔しないように本質・本物の婚約指輪・結婚指輪を選ぶために事前に知っておいた方がいいことをお伝えします。
ロマンチックや憧れとしての話というより、後悔しないための知識としてのお話になりますこと、ご理解ください。
ダイヤモンドの4Cとは
一般的に、ダイヤモンドは「4C(ヨンシー)」という評価基準で品質が判断されます。
ダイヤモンドの4Cとは、
「カラット(Carat):重さ / カラー(Color):色 / クラリティ(Clarity):透明度 / カット(Cut):形やバランス」の4つの評価要素のことをいい、ダイヤモンドひとつひとつが持つ個性(特徴)を表したものです。
それぞれの頭文字をとって「4C」と呼ばれています。
この4Cは、ダイヤモンドの品質を評価する国際基準として定着していて、ダイヤモンドの鑑定書にはこの4Cが記載されています。
しかし、ダイヤモンドを選ぶとき「4C」だけで判断していいのでしょうか?
本質・本物のダイヤモンド選びに重要なことは4Cだけではありません。
本質・本物の婚約指輪の「ダイヤモンド」を選ぶには
結論からお伝えします。
本質・本物の婚約指輪の「ダイヤモンド」を選ぶには、
「紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)」でないことと「リユースダイヤモンド」 でないことが重要となります。
それぞれどのようなことかを見ていきましょう。
紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)でないこと
「紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)」とは、戦争・紛争の資金源として扱われてしまうダイヤモ ンドのことです。
地球が育んだ特殊な条件がそろわなければ生み出されない奇跡といえるダイヤモンドは貴重資源であるがゆえこのように扱われてしまいます。
紛争ダイヤモンドはどうやって見分ける?
戦争・紛争ダイヤモンドではないことを証明するための国際的な証明制度「キンバリー・プロセス証明制度」 があり、この制度をもとに、仲介業者を挟むことなくピュアな原石を買い付けることができます。
ブランド選びの際に重要となるのは、
1. 「キンバリー・プロセス証明制度」に則って仕入れたダイヤモンドの原石をカット・研磨しているブランドであること
2. 世界三大市場(インドのムンバイ、ベルギーのアントワープ、イスラエルのテルアビブ)に現地法人をもってカット・研磨済みのダイヤモンドを仕入れているブランドであること
このように証明されているブランドのダイヤモンドは戦争・紛争ダイヤモンドではないと安心できます。
またエシカル、サステナブル、SDGs といったことに関する認識も高まっていることから、
・エシカルジュエリー(人や環境、社会に配慮したジュエリー)であるのか
・仕入れにあたってダイヤモンドの採掘現場で人権や現地の環境を守るための取り組みをしているかどうか
・取り組みをしている業者と取引をしているかどうか
を確認することもよいでしょう。
リユ ースダイヤモンドでないこと
「リユ ースダイヤモンド」とは、買い取り業者で仕入れたダイヤモンドをそのまま販売したり、インドなどでリカットと言われる加工をされて再販売することを「リユ ースダイヤモンド」といいます。
昨今、離婚率も高くなり、購入した婚約指輪を買い取り業者に販売する人が増えていることでリユースダイヤモンドが出回るようになりました。
リユースダイヤモンドはどうやって見分ける?
これもまた、
1. 「キンバリー・プロセス証明制度」に則って仕入れたダイヤモンドを研磨しているブランドであること
2. 世界三大市場の2つ(ベルギーのアントワープ、イスラエルのテルアビブ)に現地法人をもって研磨済みのダイヤモンドを仕入れているブランドであること
※インドからのダイヤモンドがすべてリユースダイヤモンドであるわけではないのですが、安心をするとしたらインドからのダイヤモンドでないということで安心できると思われます。
3. 後に紹介する「ダイヤモンドジャーニー」を発行しているダイヤモンドであるかどうか
「ダイヤモンドジャーニー」は、原石からどのようにカット・研磨をしているかがわかります。リカットした「リユースダイヤモンド」では原石の形がわからないので、「ダイヤモンドジャーニー」を発行できません。
※ただし、「ダイヤモンドジャーニー」付きのダイヤモンドがリユースされることもあるので、絶対とは言い切れません。この場合、後述しますダイヤモンドによってバラバラな鑑定機関になっていないか確認することが重要になります。
また、ダイヤモンドの「原産地証明」をしているブランドもあるので、確認してみるとよいでしょう。
ここまで、本質・本物のダイヤモンド選びに重要なことをお伝えしました。ここからは4C以外の基準でダイヤモンドを選ぶ方法をお伝えいたします。
4C以外のダイヤモンドの選び方
ダイヤモンドの「輝き」で選ぶ
宝石の中でも一番輝きを重要視する「ダイヤモンド」。
しかし、ダイヤモンドの品質を表す「4C(Carat カラット(重さ)・Color カラー(色) ・ Clarity クラリティ(透明度)・Cut カット(形やバランス)」が書いてある鑑定書には、輝きの評価は記載されてません。
では、ダイヤモンドの「輝き」は何で評価するのでしょうか。
答えは、
1.自分の目で確認する(綺麗だ、美しい、と感じるか)
2.輝きを科学的に評価した「サリネライトレポート」で確認する。 です。
1.自分の目で確認する(綺麗だ、美しい、と感じるか) について、初めてのダイヤモンド選びで違いがわかるものなのかと不安に思う方もいると思います。
まず、先述した通り、 一般的にダイヤモンドのグレードは「4C」で評価されます。中でも唯一人間が手を加えられる要素が 「Cut カット」となります。
Cut カットは、
プロポーション(カットの総合評価)、ポリッシュ(研磨状態)、シンメトリー(左右対称性)の3項目で評価され、項目ごとに5段階にランク付けされます。
その最高水準とされるのが、3項目すべて最上位評価の「トリプルエクセレント」です。
しかし同じトリプルエクセレント評価のダイヤモンドでも、 カットの技術や研磨の差によって輝きに違いが生まれます。
以下は同じ「トリプルエクセレント」です。画像で見てもわかるほどに輝きがこれだけ変わってきます。
このように、比較してみると輝きの違いはとてもわかりやすいですよね。
まずはご自身の目で「美しい」と感じるかどうかを確認してみてください。
次に、2.輝きを科学的に評価した「サリネライトレポート」で確認する。についてです。
サリネライトレポートとは、サリネ社が開発した「サリネライト」という評価システムによって、ダイヤモンドの輝きを証明する証明書のことをいいます。
ダイヤモンドにとって重要な価値となる輝きに関する4つの項目があります。
この4つの項目がサリネライトで評価され、ダイヤモンドの輝きを証明します。
1.Brilliance(ブリリアンス):ダイヤモンドから放たれる白色光の輝き
2.Sparkle(スパークル):光源やダイヤモンドが動いた時に現れるキラキラとした輝き
3.Fire(ファイヤー):ダイヤモンドから放たれる鮮やかな虹色の輝き
4.Symmetry(シンメトリー):ダイヤモンドから反射される光の分布の対称性
この、「Brilliance(ブリリアンス)」「Sparkle(スパークル)」「Fire(ファイヤー)」「Symmetry(シンメトリー)」の 4つの輝きがすべてバランスよく放出されていることが、ダイヤモンドが美しく輝く指標となっています。
先ほどの画像のように、同じ4Cのトリプルエクセレントであっても輝きに差が生まれるということから、科学的に測定・評価し美しく輝くダイヤモンドであるという証明書「サリネライトレポート」が必要となります。
ダイヤモンドの輝きでブランドを選ぶ際は、「サリネライトレポート」を発行しているブランドかどうかも確認し、 検討するのがよいでしょう。
「あなただけの」婚約指輪のダイヤモンドを選ぶ
あなただけの婚約指輪のダイヤモンドを選ぶにはどのように選ぶのがいいのでしょうか?
答えは、ダイヤモンドに「ダイヤモンドジャーニー」のサービスがついているかどうかです。
みなさんは「ダイヤモンドジャーニー」って何かをご存じですか?
「ダイヤモンドジャーニー」とは、ダイヤモンドの原石がその美しい輝きを得るまでの道のりをお客様に追体験していただけるシステムです。
おふたりのダイヤモンドに固有の番号が付与され、原石や形の映像、カット・研磨したダイヤモンドの輝きの評価レポ ートをオンライン上で確認いただけます。
つまり、
・お客様が選んだダイヤモンドが元々はどんな形の原石だったのか
・原石からどうカッティングされたのか
を知ることができ、地球で数億年かけて生み出された原石の奇跡の旅を追体験できるのです。 ブランドによっては原石の模型ももらえるサービスを展開しています。
「ダイヤモンドジャーニー」がサービスとしてついてくるダイヤモンドを展開しているブランドであれば、先述した「紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)」とも「リユースダイヤモンド」とも異なる、ピュアなダイヤモンドであることが明確になります。
ダイヤモンドを「鑑定書」から選ぶ
ダイヤモンドを選ぶ方法として、ダイヤモンドを「鑑定書」から選ぶといった方法もあります。
日本の広告に関係する法律は、欧米の広告法より厳しくないので、一部のダイヤモンドが今まで話した流通ルートで仕入れた場合でも、ホームページではあたかもすべてのダイヤモンドをそのように仕入れているように記載していることがあります。
我々消費者が真実を見抜き、本質・本物の婚約指輪・結婚指輪を選ぶにはちゃんとした知識を得て、お店に行くことが重要となります。
1つの目安にしかなりませんが、4Cを記載している鑑定書がダイヤモンドによってGIA(Gemological Institute of America)と CGL(Central Gem Laboratory)などバラバラな鑑定機関になっている場合は、ダイヤモンドの仕入が一定の場所から仕入れていない可能性があります。
いくつかダイヤモンドを見せてもらうときに鑑定書が異なる鑑定機関からのものが多い場合は、ダイヤモンドの仕入れルートをしっかり確認したほうがいい目安になります。
今回紹介した内容はあくまでも一部であり、一つの知識として参考にし ていただければと思います。
ブランド選びで確認したほうがいいこと
まとめになりますが、
本質・本物の婚約指輪の「ダイヤモンド」を選ぶには、「紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)」でないことと「リユースダイヤモンド」でないことが重要です。
【 婚約指輪のダイヤモンドを購入する際にブランド選びで確認したほうがいいこと 】
- 紛争ダイヤモンド(ブラッドダイヤモンド)やリユースダイヤモンドでないことを証明する、「キンバリー・プロセス証明制度」に則って仕入れたダイヤモンドを研磨しているブランドかどうかを確認
- ダイヤモンドを「輝き」で選ぶなら、科学的に測定・評価し美しく輝くダイヤモンドであるという証明書「サリネライトレポート」を発行しているブランドであるかどうかを確認
- 「あなただけの」婚約指輪のダイヤモンドを選ぶなら、「ダイヤモンドジャーニー」がサービスとしてついてくるダイヤモンドを展開しているブランドであるかどうかを確認
- ダイヤモンドを「鑑定書」から選ぶなら、4Cを記載している鑑定書が、ダイヤモンドによってバラバラな鑑定機関になっていないかを確認
購入後、後悔しないように本質・本物の婚約指輪のダイヤモンドを選ぶために事前に知っておいた方がいいことをお伝えしました。
ダイヤモンド選びの参考になれば幸いです。