一生ものの婚約指輪だからこそ、後悔しないためには何を知っておけばいいのか。
時代によって良いと言われるものは変わってきますが、選び方の本質として知識を深めたいと思い、婚約指輪やダイヤモンドに詳しい方を招いてハピハピリング編集部で座談会を行いました。
この記事では、これから婚約指輪を贈られる側・婚約指輪を贈った側の気持ちも交えながら、座談会の内容をご紹介します。今後の婚約指輪を選びの参考にしてください。
■人物紹介

交際していた相手の誕生月が4月だったことが影響し、学生時代からダイヤモンドに魅了される。安くて良いものを手にしたいと、足繁くブランドに通い色々学んだ経験からダイヤモンドや婚約指輪について妙に詳しい。

婚約指輪でプロポーズをした既婚者。喜んでもらえてよかったが、一緒にデザインを選びたかったと言われた経験を持つ。ひとりでの下見も気恥ずかしかった中で、どうすればより満足度を高められたのかが未だ気になっている。

数年の交際期間を経て、プロポーズを待っている状況。どんなプロポーズをしてくれるのか楽しみな一方、婚約指輪やダイヤモンドについて知らないことだらけで不安でもある。
後悔しない婚約指輪・ダイヤモンドの選び方について・・


どうすればふさわしくないダイヤモンドを選ばずにすむのでしょうか?
婚約指輪にふさわしいダイヤモンドの選び方

婚約指輪といえば、やっぱりダイヤモンドの指輪を想像するよね。実は選んでほしくない、おすすめしないダイヤモンドもあるんだ。
初めてでも、一人でも安心して探せるように、最新の情報もふまえて、後悔しないおすすめの選び方のポイントを紹介するよ!
ダイヤモンド選びの
ポイント①「ヴァージン・ダイヤモンド」

まずは、婚約指輪にふさわしいダイヤモンド選びのポイントを3つ紹介するよ。
ポイント1つ目は、天然のヴァージン・ダイヤモンド。



天然のヴァージン・ダイヤモンドかどうかは、ダイヤモンドそのものから見分けることはできないんだ。
だからこそ、ヴァージン・ダイヤモンドだと証明できるブランドかどうかが鍵になるよ。最近では、「ヴァージン・ダイヤモンド証明書」を発行しているところもあるよ。
たとえば、次の3つのようなものはブライダルにふさわしいヴァージン・ダイヤモンドとは言えません。
1. 紛争ダイヤモンド:紛争の資金源にされてしまうダイヤモンド原石
2. リユースダイヤモンド:何らかの事情で手放された中古の婚約指輪等から外されたダイヤモンドが二次流通し、再び利用されるダイヤモンド
3. リサイクルダイヤモンド:リユースダイヤモンドが、改めてカット・研磨(リカット)されたダイヤモンド

ダイヤモンド選びの
ポイント②「流通経路が安心できる」




この図のように、ダイヤモンドの原石はカット・研磨され、市場に出回るのが一般的で6つ程度の業者を介すと言われている。
何らかの理由で手放された指輪のダイヤモンドとリングをバラバラにされたものも、再び市場に戻って取引されるから注意が必要なんだ。




そんなことないよ。
大切な人に贈るものだからこそ、自分が本当にいいなと思ったものであることや、選んだ理由がある方が、喜んでもらえたという声があるんだ!
だからこそ、紛争ダイヤモンド、リユースダイヤモンド、リカットされたリサイクルダイヤモンドじゃないダイヤモンドを贈って欲しいから、仕入れルートが明確かどうかはお店で確認してほしいんだ。
・日本語は曖昧だから「〇〇を取り扱っています」と表記している場合、すべてが該当とは限らない
・複数のダイヤモンドを提案されたときに鑑定書がバラバラだったりすると仕入れ経路が統一されていないことが考えられる

② ヴァージン・ダイヤモンドのみを扱っている仕入れルートを構築しているブランド
③ ダイヤモンド・ジャーニーを付与できるブランド
④ 原産地証明を発行できるブランド



ダイヤモンドジャーニーは、2019年にエクセルコ ダイヤモンドが世界初導入したダイヤモンドの原石からの道のりを辿れるサリネ社のシステムだよ。
一つひとつ個性あるダイヤモンドの原石がどんな形だったのか、そこからどうカッティングされたのかまで明らかにしているんだ。
確かなトレーサビリティを自社一貫体制のブランドが導入していれば、すべての工程を自ら行っていることが明確だよね。



ダイヤモンド選びの
ポイント③「サリネ・ライトレポート」



ダイヤモンドの輝きを科学的に測定・評価する仕組みで、どれだけ選んだダイヤモンドが輝くかを証明してくれる。


なぜなら、取り扱っているダイヤモンドに自信がなければそもそも発行できないから、発行が可能なブランドは輝きの美しいダイヤモンドを主に取り扱っていると考えていんじゃないかな。







サリネ・ライトレポートの評価は9段階で、最高評価は「Ultimate★★★」!
「Ultimate」というだけでもすごいけれど、カッターズブランドの中には「Ultimate★★★」しかない、なんていうところもあるんだ。
最高評価の輝きのダイヤモンドを扱っているブランドでは、その輝きが忘れられず、お店に戻ってくるなんていうカップルもいると聞くよ。

◆ ◇ ◆

先日友人の結婚式に行ったとき、友人のA美とB子の婚約指輪を見せてもらう機会がありました。
ふたりともダイヤモンドがキラキラしていて綺麗だったんですが、A美の婚約指輪の輝きがすごかったので話をきいてみたんです。そうしたら、A美はサリネ・ライトレポートを発行しているブランドの婚約指輪なんだそう!
私にも機会が来たら、サリネ・ライトレポート発行ブランドはまず見に行こうと思いました♡
◆ ◇ ◆
ひとりで選んでも、ふたりで選んでも注意したいこと
着け心地、サイズ感は実際に確かめよう
着け心地やサイズ感は、どのブランドも同じではありません。デザインによっても着け心地やサイズ感は変わるため、実際に試着して確かめてから選ぶのがおすすめ。
適当に選んで、着け心地に違和感がある、サイズが違った…、なんてことにならないようにしよう。
完成イメージを確認しよう
選んだダイヤモンドがリングに留められたとき、どう見えるのか確認できるブランドの場合は、必ず確認しよう。
ダイヤモンドとデザインをそれぞれ選ぶセミオーダーブランドの場合、指輪を受け取るまでに数週間かかります。
完成イメージを確認しておかないと、納品時に「思っていたのと違う」ということになることも。またすでにダイヤモンドが留まっている指輪を選ぶ場合も、実際に物を見てから決めましょう。
一生ものだからこそ、「いいなと思って選んだはずなのに、こんな感じだったかな…?」なんてことにならないようにしよう。
「一緒に選びたかった…」を防ごう
プロポーズで贈られる婚約指輪は嬉しいと思われている方が多いようです。
でも婚約指輪のデザインやサイズを一人で決めてしまうと、「一緒に選びたかった」「もう少し違うのがよかった…」と実はお相手が満足できていないという場合もあるんです。
最近では一緒に婚約指輪を選ぶカップルも増えていますが、サプライズプロポーズしたいという方には、ブライダル専門店などが提案するプロポーズリングといった、プロポーズアイテムがおすすめ。
後から一緒にデザインやサイズを選べるので、ふたりの想いや理想を叶えるアイテムです。サプライズプロポーズを検討中のカップルはぜひ検討してみて!

まとめ
大切な人に贈る一生ものの婚約指輪だからこそ、後悔しないため知っておきたいダイヤモンドの選び方は・・・
- ふたりの元に届くまで、誰のものにもなったことがない「天然のヴァージン・ダイヤモンド」
- ダイヤモンドの原石から道のり(流通経路)が確認できるシステム「ダイヤモンドジャーニー」が付与されているダイヤモンド
- ダイヤモンドの輝きを科学的に分析するシステム「サリネ・ライトレポート」が発行されているダイヤモンド
を選ぶことが最大のポイントです。
鑑定書や品質証明書などはどのブランドでも発行されるので、「保証書をもらえれば安心!」と思うかもしれません。
しかし婚約指輪にふさわしいダイヤモンドを手にするにはその保証書の内容がどのようなものなのか確認することが重要になってきます。
以下の豆知識も参考にして婚約指輪にふさわしいダイヤモンド選びをしてくださいね。おふたりが後悔しない、婚約指輪・ダイヤモンドを選ぶ際の参考になれば幸いです。

知っておきたい豆知識
ダイヤモンドについての豆知識
- 世界三3大市場とは
- 世界三3大市場とは、「ダイヤモンド世界3大市場」と呼ばれる重要な市場のこと。ベルギー・アントワープ、イスラエル・テルアビブ、インド・ムンバイの3都市です。
- ヴァージン・ダイヤモンドとは
- ふたりの元に届くまで、誰のものにもなったことがないだけでなく、「紛争ダイヤモンド」「リサイクルダイヤモンド」「リユースダイヤモンド」ではない天然のヴァージン・ダイヤモンドこそ、婚約指輪にふさわしいと言えるでしょう。
- 紛争ダイヤモンドとは
- 「紛争ダイヤモンド」とは、1980年代から、ダイヤモンドの産出国が数多く存在するアフリカの内戦地域で産出され、紛争当事者の資金源となってしまったものです。得られた資金で武器を購入したり、採掘するために人々を強制的に苦役させたりすることから、重要な国際問題となっています。つまり「紛争ダイヤモンド」は、アフリカ地域の紛争問題に関わるものを指します。
注意したいのは「紛争ダイヤモンド」にまつわる誤解が多いこと。例えばロシア産ダイヤモンドやイスラエルで取引されているダイヤモンドは「紛争ダイヤモンド」と誤解されがちですが、そうではありません。イスラエルはダイヤモンドの3大市場の1つというだけで、ダイヤモンドの産地ではなく、そこで取引されたダイヤモンドだから戦争の資金源になるということではありません。
- リサイクル・リユースダイヤモンドとは
- 「リユース・リサイクルダイヤモンド」とは、中古の指輪等にはめられていたダイヤモンドを型枠から外して、そのまま使用するのがリユースダイヤモンド。外した後でダイヤモンドを再びカット・研磨(リカット)したものがリサイクルダイヤモンドです。
ダイヤモンドは傷がつきにくく、指輪の型枠をリフォームするだけで素人には新品と見分けがつけられません。リカットすればなおさら。アンティークジュエリーのように大切に受け継がれていくものもありますが、以前の持ち主が分からないものは出所を明確にすることが困難。誰がどんな風に手にして手放したのか、そこに不幸な来歴がないとは言い切れないのです。
リサイクルダイヤモンドやリユースダイヤモンドは、二次流通した場合その見分けは基本的に付かないと言われています。
ダイヤモンド選びに役立つ制度や証明書の豆知識
- キンバリープロセス証明制度とは
- 「キンバリー・プロセス認証制度」は、ダイヤモンドの不正取引が世界各地の紛争の資金源になっている状況に鑑み、不正に取得されたダイヤモンド原石「紛争ダイヤモンド」の輸出入を規制することを目的として2003年に始まった国際的な証明制度です。ダイヤモンドの原石を取引する際にはキンバリー・プロセス証明書の添付を義務付けています。
- ダイヤモンドジャーニーとは
- ダイヤモンドジャーニーとは、イスラエルのサリネ・テクノロジー社®が開発した、ダイヤモンドの輝きを科学的に分析するシステム「サリネ・ライト」がさらにグレードアップしたもので、ダイヤモンドの原石から道のり“ダイヤモンドジャーニー”すべてをオンラインで確認できるシステムのこと。
輝きの分析だけでなく、このダイヤモンドがどんな形をした原石だったのか、そこからどうカッティングされたのかまでが網羅され、カッティング前の情報まで確認できます。
エクセルコ ダイヤモンドが、2019年7月から世界で初めて採用したことでも知られています。
- 原産地証明(トレーサビリティ)とは
- 「紛争ダイヤモンド」ではないことや、「リサイクルダイヤモンド」「リユースダイヤモンド」といった二次流通のダイヤモンドではないこと、さらには「合成ダイヤモンド」でもない、天然のヴァージン・ダイヤモンドであることを証明するために、ダイヤモンドの原産地(産出地)を明らかにすること。
2019年1月9日からティファニーでは、ダイヤモンドの原産地の情報公開を世界で開始しました。通常、鑑定機関の鑑定書には含まれてない“原産地”の記載をティファニーオリジナルの鑑定書に宝石の特性と共に明記しています。また原産の国または地域が分かっているダイヤモンドのみを調達しています。
- Sarine Technologies(サリネ・テクノロジー)社とは
- イスラエルで設立された世界No.1のシェアを占めるダイヤモンド測定分析装置開発製造会社。
サリネ社の技術は、世界有数のダイヤモンド鑑定会社や研磨業社、また取引業社において利用されているダイヤモンドルース(裸石)測定のグローバルスタンダードです。
4Cには含まれないダイヤモンドの「輝き」を測定・評価するシステム「サリネ・ライトレポート」やダイヤモンドが原石からカット・研磨されふたりの手に渡るまでが確認できる「ダイヤモンドジャーニー」を開発した企業です。
婚約指輪を購入するときに役立つ豆知識
- プロポーズに婚約指輪は必要?
- プロポーズをする際に必ずしも婚約指輪を贈らなければいけないというわけではありませんが、ゼクシィ結婚トレンド調査2022首都圏によると、「プロポーズがあった人」または「プロポーズをした人」のなかで一番多い贈り物は「婚約指輪」、次に「お花・花束」をプレゼントした(された)という結果でした。
久保 自分たちが思っている以上に婚約指輪を贈ることは親や周囲から注目されていたな。妻からは婚約指輪は無くていいと言われたけど、けじめとして贈りたいという気持ちだったり、不要な心配をかけてしまっていたりで、安心させたいという思いからやっぱり贈ることにしたという声も聞いているよ。そもそも、なぜ婚約指輪にはダイヤモンドなのか
婚約指輪は、紀元前1世紀頃の古代ローマで婚約の儀式で贈った鉄の輪が始まりと言われます。1476年、後の神聖ローマ皇帝マクシミリアン大公が婚約者マリー公女に贈ったダイヤモンドの指輪が現在の形の起源とされます。仲睦まじいふたりへの憧れから、この慣習が広まっていきました。
地球上で最も硬い天然の鉱物であるダイヤモンドの語源は「無敵」「不屈」を意味するギリシャ語「adamas」に由来します。数十億年の時を経て生まれたダイヤモンドはふたりの愛のかたちと同様に一つとして同じものはなく、まさしく地球からの贈り物。時を超える無色透明の輝きは「純潔」「清浄無垢」「純愛」という石言葉を生じ、ふたりの愛の象徴である婚約指輪にふさわしいと言えます。
- 婚約指輪・プロポーズリングの納期はどのくらいか
- ブライダル専門ブランドの場合、ダイヤモンドとリングデザインをそれぞれ選ぶセミオーダーも増えました。このようなオーダーの場合はオーダーから4~5週間程度はかかるため、早めの準備がおすすすめ。デザインや素材によっても納期は異なることが多いため、お店で納期の相談をしてみましょう!外資ブランドの場合、製品とサイズが合えば即日持ち帰れることもありますが、ない場合は他店から取り寄せ、サイズ直しとなることを前提とする必要があります。プロポーズまであまり時間がない!という方向けに、ブライダルジュエリーブランドではプロポーズアイテムを用意していることも多く、納期も即日~2週間程度ほど。後日ふたりでデザインやサイズを選べるため、プロポーズを検討している方は確認してみて。
プロポーズアイテムについてはこちら・プロポーズで指輪を贈りたいけど用意するものがわからない ・お相手に喜んでもらえるプロポーズリングを探している ファッションジュエリーの指輪とは異なり、何度も買い替えるものでないからこそ、本質・本[…]
- 有名なブライダルリング専門店でも選ばれている「ハード・プラチナ」とは
- 婚約指輪や結婚指輪など「一生身に着ける」ものだからこそ、人気素材であるプラチナをブライダルリングにふさわしい普段使いを配慮し独自の配合をほどこした「ハードプラチナ」という選択肢。通常のPT950よりもさらに硬度を高めているため、より歪みにくく、傷つきにくくなっています。例えば通常のプラチナ(PT950)は、2mmだと十分な強度を保てないため厚くする必要がありますが、ハードプラチナは2mmあれば十分な強度を保つことができます。だからこそデザイン選びの幅も広がります。ハード・プラチナのほかにも、各社独自配合で工夫を凝らしたプラチナを展開しているので確認してみるのもおすすめです。
- 素材選びの注意ポイントとは
- 歪みやすい金属・デザインであることがわかっていて「もし歪んでしまったら、新品交換できるのでご安心ください」と積極的に案内されるケースもあります。そのブライダルリング、本当に交換してよいですか?ふたりの思い出と共に交換にならないように、素材にこだわることで後悔につながらなくなります。デザインを選ぶときもし「細身」を選ぶならハードプラチナなどの硬度を高めているプラチナを選択がおすすめ。同じPT950でも使用している地金によって強度、色味、価格も変わります。金属の品質が低い場合安くできますが歪みやすくなったり、プラチナの色味が少し暗くなります。
- 安心できる婚約指輪の保証サービスとは
- ブライダルリングは一生身に着けるものだからこそ、期間や回数に定めのない「永久保証」がおすすめ。店舗数があるブランドなら、引っ越しの不安や出先で立ち寄っての相談も対応してくれるので安心できます。購入前に保証内容や対応店舗はしっかり確認しましょう。
- 婚約指輪選びで注目したいオプションとは
- 刻印やシークレットストーンなど、オプションで他と違うふたりらしさをリングの内側に込めることができます。シークレットストーンは取り扱っている石の種類や留め方の提案もブランドによって異なります。注目したいのは、ナノレベルでコーティングする「ナノジュエリーコート加工」。表面の不純物を取り除き、ナノレベルの特殊コーティングをすることで、金属本来の光沢を放ち、美しさを持続するもので、1回の加工で半年から1年効果を発揮します。実施しているブランドは少ないですが、綺麗なままリングを保ちたいという方にはおすすめのオプションです。