・長く愛用したい!素材選びで後悔をしたくない方
結婚指輪や婚約指輪を選ぶ際の悩む要素として「指輪の素材」で悩まれる方が多いです。
「みんなが付けているからプラチナにしよう」
「普段身に着けているアクセサリーがゴールドだからゴールドにしよう」
そのような選び方もひとつだと思います。
しかし、これから長く身に着けていく結婚指輪・婚約指輪だからこそ購入後に後悔しない選び方をしてほしいと思います。
この記事では、購入後、後悔しないように
本質・本物の結婚指輪や婚約指輪を選ぶために事前に知っておいた方がいいことをお伝えします。
知識を付けた上でジュエリーショップに行くことで、初めてのお店でも納得した本質・本物の結婚指輪・婚約指輪選びができるようになります。
結論「ハードプラチナ」を選ぶべき!
結論からお伝えします。
結婚指輪・婚約指輪の素材で推奨するものは「ハードプラチナ」です。
なぜ「ゴールド」ではなく「プラチナ」なのか、また単なる「プラチナ」ではなくなぜ「ハードプラチナ」を推奨するのかをお伝えしていきます。
まず、ハードプラチナのもととなる「プラチナ」についてお伝えしていきます。
プラチナとは
みなさんは結婚指輪・婚約指輪がどのような金属で作られているかご存じですか?一般的なものとして「プラチナ」や「ゴールド」が挙げられると思います。
多くの人、卒花嫁やプレ花嫁が選んでいるのがプラチナです。
プラチナは白金(はっきん)とも呼ばれ希少価値が高く、上品で美しい白い輝きの金属です。変質や変色しにくい性質であることから、古くから結婚指輪・婚約指輪に用いられてきました。混同されることの多いホワイトゴールドやシルバーとは違い、深みのある落ち着いた銀色が特徴です。
プラチナ素材の結婚指輪のメリット
プラチナは、和名で「白金(はっきん)」と呼ばれ、永遠に白く輝き続けることから、結婚指輪・婚約指輪の定番素材としてたくさんのカップルに選ばれています。
プラチナのメリットとしては、以下の3つのポイントが挙げられます。
- 耐久性が強く、変色しにくい
- 金属アレルギーが起こりにくい
- デザインのバリエーションが豊富
●耐久性が強く、変色しにくい
プラチナは耐久性に優れており、酸やアルカリに強い性質を持ちます。そのため、汗や温泉の硫黄などで変色しにくく年月が経っても、変色・変質などの劣化がほとんどないといわれています。結婚指輪は毎日着用するものなので、変色・変質しにくいことを決め手に、プラチナを選ぶ方も多いようです。
●金属アレルギーが起こりにくい
プラチナは、他の金属と比較すると金属アレルギーが起こりにくいと言われている素材のひとつです。
金属は汗に触れると溶ける性質を持ちます。プラチナは汗などに溶け出すイオン化傾向が低いため、一般的にアレルギー反応が起こりにくいといわれています。ただしプラチナも常に安全とは限らず、人によってはアレルギー反応が出るケースも見られるため注意する必要があります。ご心配な方は、どの金属に反応するのか医療機関で検査してもらってから購入してください。
●デザインのバリエーションが豊富
プラチナは柔らかく、しなやかさもある金属素材のためデザインのバリエーションが出しやすいのが魅力です。万が一、変形してしまったときの修理やサイズ直しの際も直しやすいというメリットがあります。
プラチナ素材のデメリット
●比較的値段が高い
プラチナ素材の指輪のデメリットとして唯一挙げられるのは、比較的値段が高いことです。プラチナは希少性が高い素材のため、他の素材と比較すると値段も高いイメージがあるかもしれませんが耐久性も強く長持ちするため、コストパフォーマンスに優れている点が魅力でもあります。
プラチナの表記「Pt950」の意味
プラチナ素材の指輪を見ると、
「pt950」や「pt900」といった表記が目に入ると思います。
これは、この製品にどのくらいのプラチナが含まれているかを表しています。
例えば、「pt950」と表記がある場合は、この製品の95%がプラチナで出来ているということになり、「pt900」と表記されている場合は90%がプラチナで出来ているということになります。
純粋なプラチナは柔らかく変形しやすい(加工しやすい)特徴があります。
その為、強度を上げるために一般的にプラチナの合金が用いられており、プラチナの純度が低いほど強度が高く、丈夫であるということになります。
品位 | プラチナの純度 |
Pt1000 (Pt999) |
100% 純プラチナ |
Pt950 | 95% +5%の割金 ★ブライダルジュエリーに最適 |
Pt900 | 90% +10%の割金 |
Pt850 | 85% +15%の割金 |
これだけみると、「Pt1000=純プラチナ」がいいと思えるかもし れません。しかし、金属は純度が高くなると柔らかくなる性質があり、高純度のまま結婚指輪・婚約指輪にしたときに歪みやすく傷つきやすくなります。
法律で定められているところもあるからですが、日本国内にある海外のブランドはほとんど Pt950を採用しています。日本国内のブランドも多くは Pt950 を採用しています。わずか 5%ですが割金を工夫することにより金属の硬度を高くし、歪みにくく傷つきにくくしているのです。
Pt950であっても5%の金属の違いでさらに種類が分かれます。配合する金属によって原価が高くなったり安くなったりしますが、結婚指輪・婚約指輪を一生身に着ける人のことを考えて取り組んでいるブライダルリング専門店やブランドなどが、Pt950 の「ハードプラチナ」を採用しています。
ハードプラチナとは
ハードプラチナとは、簡単に言うと硬度の高いプラチナ合金のことです。
プラチナ95%に硬度を高くするための割金5%を合わせることでハードプラチナが出来上がります。
この5%の割金で使われる金属の種類は、ブランド独自で研究されているため、メーカーやブランドで異なる場合があります。
なぜハードプラチナがおすすめなのか
冒頭で、結婚指輪・婚約指輪の素材で推奨するものは「ハードプラチナ」とお伝えしましたが、ハードプラチナが一生身に着ける結婚指輪・婚約指輪の素材として推奨されている理由はいくつかあります。
<推奨されている理由>
・歪みや傷に強いため
通常の Pt950 でも十分に歪みにくく傷つきにくいのですが、「ハードプラチナ」は通常の Pt950よりも硬度が高いので、より歪みにくく傷つきにくくなっています。
・細くても十分な強度がある
ハードプラチナは、幅が 2mm 以上であれば十分な強度が保てるため選べるデザインが豊富です。
※言い換えると、通常の Pt950 ではさらに太くしないと強度が保てなくなる。デザインによっても変わりますが、Pt950 で細身(2mm 以下)の結婚指輪・婚約指輪は歪む可能性が高くなります。
そんな結婚指輪・婚約指輪に最適なハードプラチナですがデメリットもあります。
ハードプラチナのデメリット・注意点
・サイズ直しに上限がある場合がある
「ハードプラチナ」の場合、サイズ直しは3回くらいまでと言われています。ブランドやデザインによっても対応方法、サイズ直し可能な範囲、保証期間が異なるため、ハードプラチナであっても条件はしっかり確認しましょう。
次に、プラチナと迷われる方が多い「ゴールド素材」についてです。
ゴールドとは

ゴールドの結婚指輪・婚約指輪は、他の金属と混ぜて使用するのが一般的です。種類は主に「イエローゴールド(YG)」「ピンクゴールド(PG)」「ホワイトゴールド(WG)」があり、カラーバリエーションが豊富なのが特徴です。また、肌馴染みがよくファッション性があるため人と違ったブライダルリングを身につけたいというカップルに人気があります。
ゴールド素材の結婚指輪のメリット
ゴールド素材のメリットとしては、以下の3つのポイントが挙げられます。
- 耐久性が強い
- 肌なじみがよく、ファッション性がある
- カラーバリエーションが豊富
●耐久性が強い
ゴールドは柔らかいというイメージをもっている人もいるかもしれませんが、それは純金の話です。 結婚指輪などのアクセサリーに使用されているK18(18金)は、プラチナよりも強度が高く耐久性があるものがほとんどです。
●肌なじみがよく、ファッション性がある
黄味がかった肌の人が多い日本人には、ゴールドのアクセサリーが良くなじみます。ゴールドのなかでも光沢のあるイエローゴールドと、肌馴染みの良いピンクゴールドは日本人の肌になじみやすいでしょう。
●カラーバリエーションが豊富
ゴールドの結婚指輪・婚約指輪は、主に「イエローゴールド(YG)」「ピンクゴールド(PG)」「ホワイトゴールド(WG)」があり、カラーバリエーションが豊富です。
ブランドやショップにより金属の配合が異なるので、自分の肌に合うカラーを選ぶことができます。
ゴールド素材のデメリット
●金属アレルギーを起こす可能性がある
ゴールド素材自体はアレルギー反応を起こすことは少ないものの、混ぜ合わせる金属(合金)の種類によってアレルギー反応がでてしまう場合があるので注意が必要です。
<金属アレルギーを起こす可能性がある素材>
「パラジウム」やピンクゴールドに使用される「銅」などはアレルギー反応がでる可能性があるので要注意です。
金属アレルギーが不安な方は、事前にアレルギーのパッチテストを受けたり、肌に多く触れる内側部分のみアレルギーを起こしにくい素材にするなど工夫してみてくださいね。
ゴールドの表記「K18」の意味
ゴールド素材の指輪を見ると、プラチナ素材の指輪同様「K24」や「K18」といった表記が目に入ると思います。
これは、この製品にどのくらい金(純金)を含んでいるのかを表しています。
日本では、金の純度を24分率で表しており、純度100%の金(純金) = K24(24金)ということになります。K1ごとに、4.17%ずつ純金の含有率が増えて行き、 K18の場合、純金の含有率は75%になります。
品位 | 金の含有率 |
K24(24金) | 100% 純金 |
K22(22金) | 91.6% |
K18(18金) | 75% ★ブライダルジュエリーに最適 |
K14(14金) | 58.8% |
K10(10金) | 42% |
K18YG (18金 イエローゴールド) |
75%+銀+銅ほか |
K18PG (18金 ピンクゴールド) |
75%+銀+銅ほか |
K18WG (18金 ホワイトゴールド) |
75%+銀+パラジウムほか |
一般的には 「K24・K22・K18・K14・K10」の5種類で表記されることが多く、それぞれの純金の含有率は、K24=100%、K22=91.7%、K18=75%、K14=58.5%、K10= 42%となっており、ブライダルリングにおいては「K18」が最適と言われています。
金は純度が高くなると柔らかくなり、結婚指輪・婚約指輪にしたときに歪みやすく傷つきやすくなります。考え方としてはプラチナと同じになります。
また、「K24」や「K18」など数字の前についたKはカラット( Karat )の略で、金の純度を表す世界共通の単位です。
日本では「カラット」を「金」と置き換え、「24金、18金」などと表記することもあります。
ゴールドの指輪もデザインが豊富で魅力的ですが、結婚指輪・婚約指輪として一生身に着ける指輪としてはあまりおすすめできません。
ゴールドの結婚指輪・婚約指輪がおすすめできない理由
「ゴールド」の指輪をあまりおすすめしない理由は、お客様からのこんな声があるからです。
葬祭の時にゴールドの結婚指輪をつけることができないと知らなかった。大事な時に指輪を身に着けられない、外さなくてはならないのは残念。
結婚指輪・婚約指輪を選ぶタイミングで普段もゴールドのジュエリーを身に着けているからゴールドがいいと思ったが、ゴールドでは婚約指輪・結婚指輪らしさはなく、ファッションジュエリーのようで買い替えて違う指輪をつけるようになった(=気分や装いなどでジュエリーを変える、ファッション感覚になってしまっていた)
友人や知人の結婚式でみんながプラチナの指輪を着けているのと、結婚するタイミングでしかプラチナの指輪を選ぶことがなかったから、プラチナの結婚指輪・婚約指輪を買っておけば良かったと後悔した。
よく聞く話なので、もしも「こんな気持ちになるかもしれない…」という人がいる場合は、プラチナの結婚指輪・婚約指輪を検討するのがいいと思います。
こういうことを親身になって教えてくれるブランドはありますか?ほとんどないでしょう。
なぜかといえば、お客様がいいと思ったものを販売スタッフが勧めることで、お客様が購入してくれる率が高まるからです。
だからこそ、指輪の選び方を販売スタッフへ委ねるのではなく、ジュエリーショップへ行く前にお客様自身が結婚指輪・婚約指輪について知ることが後悔しない結婚指輪・婚約指輪選びには重要だと思います。
プラチナとゴールドどちらか迷ったら
プラチナとゴールドで迷った場合、優先したいことは何かで考えてみてはいかがでしょうか。
・なるべく付け外しをしたくない。丈夫な結婚指輪・婚約指輪が欲しい。
→「ハードプラチナ」を試着してみる
・ファッション性が大事。ゴールドのジュエリーで揃えたい。
→「ゴールド」を試着してみる
・普段ゴールドのアクセサリーを付けているから、プラチナだと浮いてしまわないか心配。
→プラチナとゴールド両方使用している「コンビネーションリング」を試着してみる
など、まずは自分自身が何を基準とするか、普段の生活スタイルに合った指輪選びをしてみましょう。
販売スタッフに相談する際も基準とするのものを伝えられると、より希望の結婚指輪・婚約指輪が探せるでしょう。